細胞の異常、健康の異変を見極める
臨床検査のプロになる
がん細胞の早期発見に貢献する細胞のプロが細胞検査士。体内の異変や潜んでいる病気を検出する時に高度な検査技術を駆使して正確なデータを得るプロが臨床検査技師。生命医科学科では高度医療で大きな役割を果たす2つの「検査のプロ」を目指します。
生命医科学科Medical Life Science
NEWS
アート&サイエンスが
「わたしの学び」を変える
ここにしかない学びと出会う学科の特徴
現代医療を支える細胞検査士と
臨床検査技師を養成
確かな知識と技術の修得
現代の医療は、細胞検査士や臨床検査技師によって得られた検査データを基にして行われます。正しい医療は正しい検査データがあってこそ成り立ちます。本学科では確かな知識と技術を有する細胞検査士、臨床検査技師を養成します。
細胞検査士と臨床検査技師のダブル・ラインセンスを目指せる!
国内に約90校ある臨床検査技師養成校のうち、細胞検査士養成コースを備えた学校は10校あまり。岡山県では本校が唯一です。本校の両資格の合格率は全国でもトップクラス。入学後、学びを積み重ねた学生の多くがダブルライセンスを実現しています。
超音波技術者育成ゼミを開設!
超音波検査は心臓や肝臓の状態をみる検査で、専門的な知識と高度な技術が求められます。そのため、就職後も訓練期間が必要となります。本学科では4年次に「超音波技術者育成ゼミ」を全国で唯一開設し、即戦力となれる知識と技術の修得に努めています。
病院勤務20年以上の経験豊かな教員による授業の実施!
臨床検査技師あるいは細胞検査士として、病院検査室で20年以上勤務した教員が6名在籍しており、実経験を交えたわかりやすい講義と就職後に役立つ基礎の実習を行っています。また、就職活動においては、現場のニーズに即した人材となるべく、実践的な指導を行っています。
学びを究める分野紹介
4年次ゼミコース
新規検査法や試薬の開発、検査機材の開発、従来検査法の改良、疾患と検査データの関連など、臨床検査に関連するテーマを設定。4年次4月から研究を始め、10月ごろに研究成果を発表します。
4年次細胞検査士養成コース
細胞検査士資格取得に向けて、4年次4月から細胞診に関わる知識や、がん細胞と正常細胞との判別ができる技術を身に付けます。その上で10月の一次試験(筆記試験)、12月の二次試験(実技試験)に臨むという、計画的な学習態勢を整えています。
学びに最適な環境を施設設備
22人が同時に観察できる
顕微鏡(22人鏡)
細胞検査士養成コースでは、22人が同時に同じ細胞が観察できる顕微鏡を導入。効果的に学びながらがん細胞や正常細胞の特徴や判別を行う訓練を行っています。また、細胞検査士養成コースの学生1人ひとりの机には、病院が実際に使用しているものと同等レベルの顕微鏡が設置され、実際の仕事と同様の環境で細胞を観る訓練をしています。
身体の中を無痛かつ安全に観察できる
超音波検査装置を4台導入
超音波検査は人体に無害であり、また病気の診断に有効な検査であるため、診療において重要視されています。本校では医療現場と同様の超音波装置を用いて超音波実習を行い、心臓の動きや肝臓の状態を観察する訓練を行っています。
1本のDNAを数百万倍に増幅できる
PCR装置
微量なウイルスや細菌の存在有無を確認するのに、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を用いた検査は今や日常的検査となっています。新型コロナウイルスの証明にもPCRは使われています。臨床検査にとって、必要不可欠な知識・技術と言えるPCRを、在学中から実践的に学ぶことができます。
先輩たちのリアルボイスインタビュー
検体と向き合い
その先にいる患者さんを見つめる
より良い医療のカギを握る仕事に携わることができる。
病気の診断は、病理医が「検体」と呼ばれる細胞や臓器の標本を検査することで行われることがあります。臨床検査技師である私の役割は、その検体を作ること。手術で摘出された臓器の一部を薄く切ったり細胞を染めたりして、検体にします。正確な診断は、適切に処理された検体があってこそ可能になります。そこがこの仕事の責任の大きさであり、やりがいでもあります。
仕事では毎日、たくさんの検体を作ります。仕事をこなすことで目いっぱいになりがちなのですが、そんなときは気持ちを落ち着けて、「この検体の先には患者さんがいる」ということを思い出しています。患者さんを想像することで、あらためて丁寧で正確な仕事ができるような気がしています。
血液検査や心電図検査など、医療の「入り口」とも言える過程に携わることに魅力を感じ、臨床検査技師を目指しました。大学では、細胞を培養して行う検査や現在の仕事のような病理検査など、さまざまな検査があることを知りました。すべての検査に共通しているのは、より良い治療を行うための大きなカギの1つであるということです。「医療に携わりたい」という人にはピッタリな仕事だと思いますよ。
Q 趣味・特技は?
温泉巡り
きれいな景色と温泉でリラックスしています。
Q 今夢中になっていることは?
ジョギング
座り仕事で運動不足になりがちなので体を動かしています。
Q お気に入りのアプリ・アイテム
Focus To-Do
何か集中して取り組みたいときに利用しています。
わずかに変わる数字や波形。
その意味を、考えて考えて考え抜く
学会発表にチャレンジ。認定資格にも挑戦中。
臨床検査技師として心電図や肺機能、脳波などの生理検査と採血による検査を行っています。脳波も心電図も、波形は疾患や症状、患者さんの状況などによって千差万別です。わずかな違いに目を凝らし、それが何を意味しているかを読みとることはとても難しいです。そこで、「仕事をしながら勉強ができる環境を」と思い、現在の職場に就職しました。
就職前に目標としていたことの1つは、学会発表をすることです。2021年にこの目標は達成。約100件の脳波を調べて発表しました。もう1つの目標は、「認定心電図専門士」の資格を取ることです。こちらは今、試験に向けて勉強中です。知識を得れば得るほど、患者さんに貢献できるのがこの仕事の面白さでありやりがいです。そのため、「もっと勉強したい」という気持ちが、自然にわいてきます。
担当するさまざまな検査には、問題なしと判断できる基準値があります。それらを学生時代にしっかりと学んでいたおかげで、就職後はスムーズに業務になじむことができました。もちろん、判断の難しい数値や波形もたくさんあります。それらを的確に見極められる先輩たちのようになることが、これからの目標です。
Q 趣味・特技は?
登山です。
まだまだ小さい山ばかりなので大山など大きい山を登れるように頑張りたいです。
Q 今夢中になっていることは?
紅茶集めです。
香りもたくさんあり、紅茶缶もすごく可愛いので集めるのが楽しいです。
Q お気に入りのアプリ・アイテム
Netflixです。
休日は、アニメや映画を見て過ごしています。
卒業生の実績数字で見る(資格・就職)
身に付けた知識が実を結ぶ
圧倒的な資格取得率と就職率
資格取得率
細胞検査士 合格率 | 臨床検査技師 合格率 | |
---|---|---|
2021年 | 86% |
89% |
2020年 | 94% |
98% |
2019年 | 100% |
84% |
2018年 | 64% |
91% |
2017年 | 100% |
93% |
2016年 | 100% |
88% |
(参考) 全国平均 |
約35% |
約75% |
就職率
就職率 | |
---|---|
2021年 | 100% |
2020年 | 100% |
2019年 | 100% |
2018年 | 100% |
2017年 | 100% |
卒業後の私をイメージするモデル進路
大規模病院
公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構
倉敷中央病院
岡山県倉敷市にある倉敷中央病院の基本理念は「患者本位の医療」、「全人医療」、「高度先進医療」であり、1,000床を超える大規模病院かつ臨床検査技師数が120名以上在籍するという、質・量とも日本トップクラスの病院です。
検査センター
株式会社ファルコバイオシステムズ
西日本を中心に、業界トップクラスの約14,000件の医療機関と取引きがあり、「迅速」・「正確」・「信頼」を大切にし、特殊検査から一般的検査まで幅広く検査を行っている検査センターです。
大学教員
倉敷芸術科学大学
臨床検査技師の教育は臨床検査技師が行うことがベストであり、医療の仕組みや臨床検査技師の業務内容を知り、国家試験の厳しさを知る教員が後輩に伝授することが理想です。
学びを積み重ねるカリキュラム
基礎から実践へと学びやすい
段階的教育の実施
A&Sの一般教養教育
創造力、想像力、表現力、バランス力などのアート感覚と科学の基礎となる化学、生物などのサイエンス感覚の基礎を修得します。
臨床検査の基礎教育
医療の基本、生体の構造および代謝の基本、感染原因の微生物の基本について学びます。
臨床検査現場の見学
臨床検査技師を目指して入学してきた1年生が早期に医療施設を見学することで、自身の将来像を具体的にイメージしながら高いモチベーションをもって大学生活を送ることができます。
臨床検査の各論教育(講義・実習)
臨床検査の臨床的意義、検査法、基準値、検査値に影響を与える変動要因、生理的変動要因などについて学びます。
細胞検査の基礎教育(講義)
細胞診検査の臨床的意義、検査法、基準値、検査値に影響を与える変動要因、生理的変動要因などについて学びます。
臨床検査の技術修得(基礎実習)
臨床検査の基礎技術として、物質の存在有無を調べる検出法を修得します。また、顕微鏡での観察によって人体の細胞の形、特徴への理解を深めます。
臨床検査の各論教育(講義・実習)
臨床検査の臨床的意義、検査法、基準値、検査値に影響を与える変動要因、生理的変動要因などについて学びます。
細胞診検査の各論教育(講義・実習)
細胞診検査の臨床的意義、検査法、基準値、検査値に影響を与える変動要因、生理的変動要因などについて学びます。
病院検査室における実習(臨地実習)
現場の臨床検査室が患者個々の検査データを保証するために、どのような方法で管理をしているのかを学びます。また、最新の検査装置や検査法を学びます。
卒業研修(ゼミコース)
3年間に培った検査力を生かし、新規検査法の開発、従来検査法の改善など、臨床化学、臨床生理学、臨床病理学、臨床血液学、臨床免疫学、臨床微生物学に関する研究を行います。
細胞診養成コース
細胞検査士資格取得に向けて、正常細胞とがん細胞の違い、各臓器に発生するがん細胞の特徴および疾患について学び、顕微鏡で正常細胞とがん細胞の判別ができる技術を修得します。
国家試験対策
4月から毎週水曜日に臨床検査学特論として国家試験対策授業を行うほか、毎月1回の国家試験模擬試験で勉強成果を確認しています。
その他カリキュラム
卒業後、科目等履修生として
学びたい授業が履修可能
国家試験を残念ながら不合格となった卒業生を支援するために、科目等履修生として不足している科目の授業を履修し、再度国家試験合格を目指せる体制を整えています。
卒業後、研究生として細胞診養成コースに入学可能
卒業後あるいは卒業する際に細胞診に興味を持ち、細胞検査士の資格を取りたいと考えた臨床検査技師有資格者に対し、研究生として細胞診養成コースに入学でき、細胞検査士資格取得に向けて勉強できる体制を整えています。
第一人者から学ぶ教員紹介
ART&SCIENCE